検体の失活
検体中の測定対象物質は保存条件によっては変性することがあります.一般に生理活性は失われやすいのですが,免疫活性は比較的保たれる場合が多いようです.pHに関して言えば酸性または中性では一般的に比較的安定です.測定キットとして販売されている場合,測定条件での安定性は一応保証されております.サンプルを長期間室温で保存するような場合は,安定性を検討してみる必要があるでしょう.血球成分から分離した血清、血漿は速やかに炭酸ガスを失って塩基性(pH8以上)になりますので、注意が必要です.また凍結することによって炭酸ガスを失い,融解後は塩基性になっている可能性があります.融解した後は速やかに測定操作を行い(中性の緩衝液中で反応が行われますから)失活を避けることです.