レプチン

レプチンは主に白色脂肪組織で作られますが、褐色脂肪組織、胎盤、卵巣、骨格筋、胃底部、乳腺上皮細胞、骨髄、下垂体、肝臓にも発現している分子量16 000のタンパク質で、ラットとマウスでは97 %のホモロジーがあります。レプチンは突然変異種の肥満マウスで見出されたもので、食欲と代謝の調節を通してエネルギーバランスに関与する重要なホルモンです。血中のレプチン濃度は絶食や低カロリー食で減少しますが、摂食直後の増加は顕著ではなく、肥満すなわち脂肪組織量の増大で増加し、体脂肪量を反映します。レプチンは脳内に入り、視床下部神経核のニューロペプチドY(NPY)やアグーチ関連ペプチド(AgRP)発現神経の受容体に抑制的に作用し、またα-MSH発現神経を活性化して食欲の低下と摂食の抑制を起こすとされています。しかし、高度の肥満者は血中レプチンが非常に高いにもかかわらずレプチンに対して抵抗性があり、レプチンの摂食抑制作用が発揮できません。全身性脂肪萎縮性に見られるようなレプチン産生の低下と欠乏はインスリン抵抗性、糖尿病、脂肪肝、高中性脂肪血漿を惹き起こします。この他、レプチンは粥状動脈硬化に対しての免疫反応、エネルギーバランスと性サイクルの関連、肺胞のサーファクタント産生等にも関与していると考えられています。

富士フイルムワコーシバヤギではマウス-レプチン測定用のELISAキットをラインアップしています。

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特長

  • 短時間(全反応時間:3時間)で測定可能
  • 測定範囲:20.6~5,000 pg/mL(検体量50 μLの時)
    103~25,000 pg/mL(検体量10 μLの時)
  • 微量な検体(マウス血清・血漿 10~50 μL/ウェル)で測定可能
  • 環境に優しい防腐剤を使用
  • 全ての試薬が溶液タイプで即座に使用可能
  • 高い測定精度と再現性

キットの構成

構成品 状態 容量
(A) 抗体固相化 96 ウェルプレート(乾燥プレートタイプ) 洗浄後使用 96 wells (8 x 12) / 1枚
(B) 標準レプチン溶液(マウス) 希釈後使用 500 µL / 1本
(C) 緩衝液 そのまま使用 60 mL / 1本
(D) ビオチン結合抗レプチン抗体 希釈後使用 200 µL / 1本
(E) ペルオキシダーゼ・アビジン結合物 希釈後使用 200 µL / 1本
(F) 発色液(TMB) そのまま使用 12 mL / 1本
(H) 反応停止液(1 M H2SO4) ※取扱注意 そのまま使用 12 mL / 1本
( I ) 濃縮洗浄液 (10x) 希釈後使用 100 mL / 1本
取扱説明書 1 部

交差性

動物種 対象物質 反応性および反応率(%)
Mouse Leptin 100
α-MSH
IFN-γ
MCH
TNF-α
Rat Leptin 31.5
Human Leptin +

+:交差性あり
ー:交差性なし
※交差性は、3000 pg/mL濃度時のデータ

操作法・標準曲線例

  • 操作法

    抗体固相化96ウェルプレート(乾燥プレートタイプ)
    ↓ 洗浄4回
    希釈検体*(緩衝液40 µL + 検体10 µL)または希釈標準溶液 50 µL
    ↓ *ウェルの総量は緩衝液で調製し50 µLとしてください。撹拌※※
    ビオチン結合抗レプチン抗体 50 µL
    ↓ 撹拌※※、室温、2時間静置反応、洗浄4回
    ペルオキシダーゼ・アビジン結合物 100 µL
    ↓ 撹拌※※、室温、30分間静置反応、洗浄4回
    発色液 (TMB) 100 µL
    ↓ 撹拌※※、室温、30分間静置反応
    反応停止液 (1 M H2SO4) 100 µL
    ↓ 撹拌※※
    吸光度測定 (主波長 450 nm、副波長 620 nm)
    室温:20~25 ℃

    ※洗浄液目安:300 µL / well x 4回
    ※※撹拌目安:800 rpm-10 秒間 x 3回

  • 標準曲線例

    • プレートリーダーはSUNRISE RAINBOW (TECAN)を使用
    • 吸光度は測定環境により変動します
    • 演算処理は三次多項式を使用

バリデーションデータ

  • 精度試験(アッセイ内変動)
    検体 A B C
    1 3818 846 405
    2 3810 856 405
    3 3979 842 394
    4 4047 851 392
    5 4046 856 420
    mean 3940 850 403
    SD 118 6.18 11.2
    CV(%) 3.0 0.73 2.8

    単位:pg/mL

  • 再現性試験(アッセイ間変動)
    検体/測定日 D E
    0日目 5007 1052
    1日目 5126 1063
    2日目 5069 1027
    3日目 5000 1000
    mean 5051 1035
    SD 59.3 28.0
    CV(%) 1.2 2.7

    単位:pg/mL、n=2

添加回収試験
  • 検体F

    添加量 実測値 回収量 回収率(%)
    0.00 994.9
    337 1334.0 339.1 101
    1061 2099.0 1104 104
    1238 2284.0 1289 104

    単位:pg/mL、n=2

  • 検体G

    添加量 実測値 回収量 回収率(%)
    0.00 1996
    2731 4741 2745 101
    4682 6444 4448 95.0
    5462 7717 5721 105

    単位:pg/mL、n=2

希釈直線性試験

2血清検体を連続的に希釈用緩衝液で3段階希釈し測定した結果、直線回帰のR2は0.9992から0.9997でした。

マウス検体レプチン測定結果

検体 mean SD N 備考
BALB/c, 6W, オス 2668 611 5 血清, 絶食なし, 2重測定
BKS.Cg-m+/+Lepdb, 10W, オス 6098 1404 13 血清, 絶食なし, 2重測定

単位:pg/mL、n=2

論文リスト

論文リストは下記の富士フイルムワコーシバヤギ ホームページよりご参照ください。

http://xn--ockr9eud.com/paper/akrlp.html

製品一覧

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