IgE (Immunoglobulin E、免疫グロブリンE)は5番目に発見された免疫グロブリンで、ドメイン5個(VH、CHε 1~4)から構成されているHε鎖2本とL鎖2本からなる分子量約190 000の糖タンパク質で、電気泳動的にはγ1領域に移動します。代謝半減期は約3日で、正常人の血清中での濃度はきわめて低く300 ng/mL程度ですが、寄生虫の感染や枯草熱で増加します。アレルギーに関与するIgEはレアギンと呼ばれていますが、アレルゲンで感作された際増加したレアギンは皮膚、呼吸器、消化器などに存在する好塩基性顆粒球や肥満細胞のFcεR1受容体とFc部位で結合し、細胞を感作し、これにアレルゲンが結合すると細胞は脱顆粒を起こしてヒスタミン、セロトニン、プロテアーゼ、ヘパリン、化学走性因子、プロスタグランジン、ロイコトリエン等を放出させ、気管支収縮や粘膜浮腫、分泌高進などにより、気管支喘息、一部のじんま疹、アレルギー性鼻炎、アナフィラキシー等のI型アレルギー反応を惹き起こします。
レビス® OVA-IgE マウスは、OVA(ovalbumin)を抗原として免疫し、マウス抗OVA-IgE抗体価を測定することにより単純化された反応系でマウス免疫系の検討を行うためのキットです。
マウスの血清・血漿 10 μL/ウェル(希釈検体) ※検体はキット付属の緩衝液を用いて検量線範囲内に入るように調製してください。 ※検体は必ず10倍以上希釈してください。 1.88~120 U/mL(検量線範囲) (本キットでは,1U/mLを抗原結合定数(Ka)2.0×108M-1の抗体1.3 ng/mLと規定します) 単位:U/mL 単位:U/mL 検体F 単位:U/mL, n=3 検体G 単位:U/mL, n=3 2血清検体を連続的に希釈用緩衝液で3段階希釈し測定した結果、 直線回帰のR2は0.9987から0.9999でした。 免疫・アレルギー研究分野 ■製品に関するお問い合わせはwksb-info@fujifilm.comまでキットの特徴
● 短時間(全反応時間:1 時間50 分)で測定可能。
● 微量な検体で測定可能。
● 環境に優しい防腐剤を使用。
● 全ての試薬が溶液タイプで即座に使用可能。
● 高い測定精度と再現性。
● 簡便な操作で特別な前処理は不要
キットの構成
構 成 品
状 態
容 量
(A) OVA固相化 96 ウェルプレート(乾燥プレートタイプ)
洗浄後使用
96 wells(8×12)/1 枚
(B) 標準溶液(Anti OVA-IgE:1200 U/mL)(モノクローナル抗体)
希釈後使用
100 μL/1 本
(C) 緩衝液
そのまま使用
60 mL/1 本
(D) ビオチン結合抗マウスIgE抗体(モノクローナル抗体)
希釈後使用
200 μL/1 本
(E)ペルオキシダーゼ・アビジン結合物
希釈後使用
200 μL/1 本
(F) 発色液(TMB)
そのまま使用
12 mL/1 本
(H) 反応停止液(1 M H2SO4)※取扱注意
そのまま使用
12 mL/1 本
( I ) 濃縮洗浄液(10×)
希釈後使用
100 mL/1 本
プレートシール
3 枚
取扱説明書
1 部
精度試験(アッセイ内変動)
検体
A
B
1
70.7
19.1
2
71.0
18.7
3
77.1
19.6
4
74.3
19.7
5
72.9
18.9
mean
73.2
19.2
SD
2.6
0.42
CV(%)
3.6
2.2
再現性試験(アッセイ間変動)
測定日/検体
C
D
E
0日目
60.0
15.0
3.75
1日目
59.1
15.0
3.75
2日目
58.1
14.7
3.65
3日目
63.6
16.0
3.48
mean
60.2
15.2
3.66
SD
2.4
0.57
0.13
CV(%)
4.0
3.7
3.4
添加回収試験
添加量
実測値
回収量
回収率(%)
0.00
6.93
–
–
5.35
12.2
5.27
98.5
10.7
17.8
10.9
102
17.1
25.1
18.2
106
添加量
実測値
回収量
回収率(%)
0.00
40.5
–
–
30.8
70.4
29.5
95.8
35.9
77.1
36.6
102
53.9
94.9
54.4
101
希釈直線性試験
非臨床研究用測定試薬
抗OVA(ovalbumin)抗体
コードNo.
品名
検量線範囲
検体量
(希釈検体)希望納入価格
(消費税別)
AKRIE-030
639-07651レビス OVA-IgE マウス
1.88~120 U/mL
10 μL
62,000円
AKRIE-040
636-07661レビス OVA-IgG1 マウス
1.88~120 mU/mL
10 μL
62,000円