溶液中では一定の比率でα-D-グルコースとβ-D-グルコースとが存在しています。本品はα-D-グルコースをβ型に転移させるムタロターゼと、β-D-グルコースのみに作用するグルコースオキシダーゼを組み合わせた酵素法試薬です。マイクロプレート法によりマウス血清中のグルコースの測定に用いることができます。用手法での測定も可能であり、また、ヒト血清中のグルコース定量も行うこともできますが、体外診断用に用いることはできません。このキットは研究用のみにご使用ください。
※マイクロプレート法の場合、測定回数は500回、用手法の場合、測定回数は50回 検体に発色試薬を作用させると検体中のα型グルコースはムタロターゼの作用によりβ型へ速やかに変換されます。β-D-グルコースはグルコースオキシダーゼ(GOD)の作用を受けて酸化されると同時に過酸化水素を生成します。生成した過酸化水素は、共存するペルオキシダーゼ(POD)の作用により発色試薬中のフェノールと4-アミノアンチピリンとを定量的に酸化縮合させ、赤色の色素を生成させます。この赤色色素を測定することにより検体中のグルコース濃度を求めます。 全血/血清/血漿検体 ・ 採取後の検体は速やかに測定してください。 ・ 全血をそのまま放置すると赤血球の解糖作用により血糖値が低下しますので、採血後は速やかに血球を分離してください。 ・ アルコルビン酸とピリルビンはわずかに負誤差を与えます。 ・ 溶血はわずかに正誤差を与えます。 ・ 抗凝固剤のヘパリン、くえん酸塩、しゅう酸塩、EDTA 及び解糖防止剤のふっ化ナトリウムは、通常使用量では測定値に影響を与えません。 ・ 採血後すぐに測定するか、長期に保存する場合は-35 ℃以下で凍結保存してください。 測定範囲:50~500 mg/dL ●感度〔用手法〕 単位:mg/dL ヒト血清検体 マウス血清検体 ラット血清検体 単位:mg/dL ヒト血清検体 単位:mg/dL 測定範囲に入るよう付属の緩衝液で調製後、連続的に緩衝液で4段階希釈し測定した結果。 ヒト検体 マウス検体:CD-1(ICR)、血漿(ETDA) ラット検体:SD、血漿(ETDA) 単位:mg/dL, n=2 マイクロプレート法 *1 水2 μL 添加の有無による吸光度の差は実際上ありませんので水の添加は省略しました。 用手法 注:用手法で測定した場合、50 回用となります。 ご使用者様からの情報をお待ちしておりますキットの構成
構 成 品
容 量
(1) 緩衝液
りん酸緩衝液 60 mmol/L, pH7.1
フェノール 5.3 mmol/L
150 mL/1 本
(2) 発色剤
150 mL用/1 本
溶解時
ムタロターゼ
0.13 units/mL
グルコースオキシダーゼ(GOD)
9.0 units/mL
ペルオキシダーゼ(POD)
0.65 units/mL
4-アミノアンチピリン
0.50 mmol/L
アスコルビン酸オキシダーゼ(AOD)
2.7 units/mL
(3) 標準液 Ⅰ(ブドウ糖 200 mg/dL)
3 mL/1 本
(4) 標準液 Ⅱ(ブドウ糖 500 mg/dL)
3 mL/1 本
測定原理
・ 精製水を試料として測定した場合の吸光度は、0.03 以下です。
・ 特定濃度の標準液(ブドウ糖200 mg/dL)を試料として測定した場合の吸光度は、0.40 ~ 0.55 です。
●特異性
・ 既知濃度の管理用血清及び尿を測定するとき、既知濃度の± 12 %以内にあります。精度試験(アッセイ内変動)
ヒト血清検体
1
2
1
320
171
2
334
164
3
326
167
4
329
167
5
328
162
6
338
171
mean
329
167
SD
6.3
3.5
CV(%)
1.9
2.1
マウス血清検体
1
2
1
372
108
2
353
104
3
379
109
4
369
110
5
359
105
6
351
107
mean
364
107
SD
11
2.3
CV(%)
3.1
2.1
ラット血清検体
1
2
1
424
117
2
422
115
3
415
119
4
406
112
5
413
111
6
415
114
mean
416
115
SD
6.4
2.9
CV(%)
1.5
2.6
再現性試験(アッセイ間変動)
測定日/検体
3
4
5
0日目
361
172
88.3
1日目
385
181
90.4
2日目
364
178
89.0
3日目
389
183
92.4
mean
375
179
90.0
CV(%)
3.8
2.8
2.0
測定日/検体
3
4
5
0日目
364
180
99.1
1日目
376
190
101
2日目
386
189
104
3日目
392
196
106
mean
380
189
103
CV(%)
3.3
3.4
2.8
測定日/検体
3
4
5
0日目
410
198
99.1
1日目
414
209
101
2日目
419
203
104
3日目
430
212
106
mean
418
206
103
CV(%)
2.1
2.1
2.8
添加回収試験
添加量
測定値
回収量
回収率(%)
―
104
―
-
109
205
101
92.7
163
246
143
87.7
218
308
204
93.6
272
363
259
95.2
マウス血清検体
添加量
測定値
回収量
回収率(%)
―
98.1
-
-
89.2
177
78.9
88.5
134
201
103
76.9
178
251
153
86.0
223
280
182
81.6
ラット血清検体
添加量
測定値
回収量
回収率(%)
―
96.1
-
-
86.1
179
82.5
95.8
129
214
117
90.7
172
258
162
94.2
215
295
199
92.6
希釈直線性試験
希釈直線性(ヒト血清検体)R2は0.998
希釈直線性(マウス血清検体)R2は0.986と0.998
希釈直線性(ラット血清検体)R2は0.994検体測定例
検体
測定値(mean)
SD
CV(%)
プール血清
104
1.0
0.94
プール血漿(EDTA)
100
0.0
0.0
マウス検体:CD-1(ICR)、血清
検体
測定値(mean)
SD
CV(%)
No.1
130
3.9
3.0
No.2
147
1.5
1.0
No.3
151
11
7.0
No.4
154
4.9
3.2
No.5
134
2.9
2.1
検体
測定値(mean)
SD
CV(%)
No.1
87.3
0.72
0.83
No.2
91.3
4.4
4.8
No.3
97.7
3.6
3.7
No.4
103
6.3
6.1
No.5
107
1.8
1.6
ラット検体:SD、血清
検体
測定値(mean)
SD
CV(%)
No.1
136
5.4
4.0
No.2
118
5.9
5.0
No.3
140
6.1
4.3
No.4
117
2.5
2.2
No.5
134
3.5
2.6
検体
測定値(mean)
SD
CV(%)
No.1
108
0.64
0.59
No.2
111
2.6
2.3
No.3
124
0.65
0.52
No.4
108
4.4
4.1
No.5
114
5.9
5.1
テスト
スタンダード
ブランク
発色試薬
300 μL
300 μL
300 μL
試料
検体 2 μL
標準液 2 μL
― *1
よく混合し、37℃で5分間加温。ブランクを対照として505 nm*2 における検体及び標準液の吸光度を測定する。
*2 2波長測定の場合、主波長505 nm /副波長600 nm。
テスト
スタンダード
ブランク
発色試薬
3.0 mL
3.0 mL
3.0 mL
試料
検体 20 μL
標準液 20 μL
― *1
よく混合し、37 ℃で5分間加温。ブランクを対照として検体及び標準液の吸光度を測定する。比色計:505 nm のフィルター。分光光度計:505 nm*2
*1 水20 μL 添加の有無による吸光度の差は実際上ありませんので水の添加は省略しました。
*2 2波長測定の場合、主波長505 nm /副波長600 nm。
酵素法測定試薬 ラボアッセイTM
ALP(用手法)
シバヤギコード 和光コード |
品名 | 検量線範囲 | 検体量/測定回数 | 希望納入価格 (消費税別) |
LABALP-M1 633-51021 |
ラボアッセイTM ALP p-ニトロフェニルりん酸基質法によるアルカリフォスファターゼ活性測定キット |
0.0625~0.5 mmol/L | 20 μL/ 500回 | 21,000円 |
Cholesterol(用手法)
シバヤギコード 和光コード |
品名 | 検量線範囲 | 検体量/測定回数 | 希望納入価格 (消費税別) |
LABCHO-M1 635-50981 |
ラボアッセイTM Cholesterol コレステロールオキシダーゼ・DAOS法 |
50~592.2 mg/dL | 2 μL/ 500回(マイクロプレート法) 20 μL/50回(用手法) |
21,000円 |
Glucose(用手法)
シバヤギコード 和光コード |
品名 | 検量線範囲 | 検体量/測定回数 | 希望納入価格 (消費税別) |
LABGLUC-M1 638-50971 |
ラボアッセイTM Glucose ムタロターゼ・GOD法 |
50~500 mg/dL | 2 μL/ 500回(マイクロプレート法) 20 μL/50回(用手法) |
23,000円 |
NEFA(用手法)
シバヤギコード 和光コード |
品名 | 検量線範囲 | 検体量/測定回数 | 希望納入価格 (消費税別) |
LABNEFA-M1 633-52001 |
ラボアッセイTM NEFA ACS・ACOD法 |
0.4~1.97 mEq/L | 4 μL/ 500回(マイクロプレート法) 50 μL/40回(用手法) |
40,000円 |
Phospholipid(用手法)
シバヤギコード 和光コード |
品名 | 検量線範囲 | 検体量/測定回数 | 希望納入価格 (消費税別) |
LABPLIP-M1 639-51001 |
ラボアッセイTM Phospholipid コリンオキシダーゼ・DAOS法 |
75.0~596.1 mg/dL | 2 μL/ 500回(マイクロプレート法) 20 μL/50回(用手法) |
26,000円 |
Triglyceride(用手法)
シバヤギコード 和光コード |
品名 | 検量線範囲 | 検体量/測定回数 | 希望納入価格 (消費税別) |
LABTRIG-M1 632-50991 |
ラボアッセイTM Triglyceride GPO・DAOS法 |
100~888 mg/dL | 2 μL/ 350回(マイクロプレート法) 20 μL/35回(用手法) |
23,000円 |
GLDH:Glutamate dehydrogenase (自動分析装置用試薬)
シバヤギコード 和光コード |
品名 | 測定範囲 | 検体量/測定回数 | 希望納入価格 (消費税別) |
LABGLDH-RA 631-47771 |
ラボアッセイ GLDH-ラット(Aタイプ) | 1~200 U/L(*) | 15 μL/ 150回 (日立LAbOSPECT003の場合) |
35,000円 |
LABGLDH-RC 630-48581 |
ラボアッセイ GLDH-ラット用コントロール | 保存温度:-35℃以下 有効期限:6ヶ月 |
容量:500μL/1本 20本セット |
40,000円 |
*検量線範囲は100 U/Lまです。直線性は200 U/Lまで確認しています。