りん脂質は糖タンパク質、コレステロールやタンパク質と共に生体膜の主要な構成成分となる脂質です。本品はN-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリンナトリウム(DAOS)を利用した青色発色系の酵素法試薬です。マイクロプレート法により、マウス血清中のりん脂質量の測定に用いることができます。用手法での測定も可能であり、また、ヒト血清中のりん脂質の測定を行うこともできますが、体外診断用に用いることはできません。

 

キットの構成

構 成 品   容 量
(1) 緩衝液 50 mmol/L グッド緩衝液、pH7.5   50 mL/3 本
(2) 発色剤   50 mL用/3 本





  溶解時  
   ホスホリパーゼD 0.47 units/mL
   コリンオキシダーゼ 2.0 units/mL
   ペルオキシダーゼ 4.2 units/mL
   N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリンナトリウム(DAOS) 0.77 mmol/L
   4-アミノアンチピリン 0.24 mmol/L
   アスコルビン酸オキシダーゼ  3.9 units/mL

(3) 標準液 塩化コリン(りん脂質  300 mg/dL相当)   5 mL/1 本 

※マイクロプレート法の場合、測定回数は500回、用手法の場合、測定回数は50回

測定原理

検体中のりん脂質(レシチン、リゾレシチン、スフィンゴミエリン)は、ホスホリパーゼD の作用により加水分解され、コリンを遊離します。生成したコリンは、コリンオキシダーゼの作用を受けてベタインに酸化され、同時に過酸化水素を生じます。生成した過酸化水素は、ペルオキシダーゼ(POD)の作用によりDAOS と4-アミノアンチピリンとを定量的に酸化縮合させ、青色の色素を生成させます。この青色色素の吸光度を測定することにより、検体中のりん脂質濃度を求めます。

 

全血/血清/血漿検体

・ 採取後の検体は速やかに測定してください。

アルコルビン酸、ビリルビン、溶血は測定値にほとんど影響を与えません。

・ 本法はりん脂質のうちレシチン、スフィンゴミエリン、リゾレシチンを測定しますがケファリンは測定しません。

・ 採血後すぐに測定するか、長期に保存する場合は-35 ℃以下で凍結保存してください。

測定範囲:75.0~596.1 mg/dL

●感度

・ 精製水を試料として測定した場合の吸光度は、0.14 以下です。

・ 特定濃度の基準液(りん脂質 300 mg/dL)を試料として測定した場合の吸光度は、0.12 ~ 0.58 です。

●特異性

・ 既知濃度の管理用血清を測定するとき、既知濃度の± 15 %以内にあります。

 

精度試験(アッセイ内変動)

ヒト血清検体 1 2
1 525.6 207.1
2 524.4 213.3
3 517.6 221.7
4 510.5 215.3
5 515.8 212.0
6
515.9 215.6
mean 518.3 214.2
SD 5.7 4.8
CV(%) 1.1 2.2

 

マウス血清検体 1 2
1 591.8 279.0
2 582.4 285.1
3 573.8 286.4
4 583.5 287.9
5 592.2 266.0
6
592.3 270.2
mean 586.0 279.1
SD 7.5 9.1
CV(%) 1.3 3.3

 

ラット血清検体 1 2
1 459.8 144.3
2 458.6 147.4
3 456.7 143.3
4 453.0 145.8
5 444.4 144.6
6
448.1 147.2
mean 453.4 145.4
SD 6.1 1.7
CV(%) 1.4 1.1

単位:mg/dL

再現性試験(アッセイ間変動)

ヒト血清検体

測定日/検体 3 4 5
0日目 525.7 367.4 219.0
1日目 493.1 356.7 201.9
2日目 511.7 363.8 205.9
3日目 500.8 360.1 223.9
mean 507.8 362.0 212.7
CV(%) 2.4 1.1 4.3

 

マウス血清検体

測定日/検体 3 4 5
0日目 589.3 432.8 285.0
1日目 564.5 409.9 256.6
2日目 565.0 410.3 253.1
3日目 569.4 416.1 284.5
mean 572.1 417.3 269.8
CV(%) 1.8 2.2 5.6

 

ラット血清検体

測定日/検体 3 4 5
0日目 461.8 297.6 143.8
1日目 431.8 283.1 139.4
2日目 449.2 296.9 141.8
3日目 435.9 296.7 142.3
mean 444.7 293.6 141.8
CV(%) 2.6 2.1 1.1

単位:mg/dL

添加回収試験

ヒト血清検体

添加量 測定値 回収量 回収率(%)
216.6
152.4 361.6 145.0 95.2
204.2 412.4 195.8 95.9
262.3 462.8 246.2 93.9
314.2 521.9 305.3 97.1

ヒト血漿(EDTA)検体

添加量 測定値 回収量 回収率(%)
216.5
152.4 359.7 143.2 94.0
204.2 403.5 187.0 91.6
262.3 466.6 250.1 95.3
314.2 533.5 317.0 100.9


マウス血清検体

添加量 測定値 回収量 回収率(%)
285.3
152.4 438.1 152.8 100.2
204.2 486.6 201.3 98.6
262.3 532.0 246.7 94.0
314.2 601.3 316.0 100.6

マウス血漿(EDTA)検体

添加量 測定値 回収量 回収率(%)
111.5
152.4 256.5 145.0 95.1
204.2 311.2 199.7 97.8
262.3 368.5 257.0 98.0
314.2 432.7 321.1 102.2


ラット血清検体

添加量 測定値 回収量 回収率(%)
138.1
152.4 291.0 152.9 100.3
204.2 345.1 207.0 101.4
262.3 395.4 257.3 98.1
314.2 459.1 321.6 102.3

ラット血漿(EDTA)検体

添加量 測定値 回収量 回収率(%)
97.8
152.4 246.3 148.5 97.4
204.2 298.6 200.8 98.3
262.3 352.3 254.5 97.0
314.2 422.5 324.7 103.3


単位:mg/dL

 

希釈直線性試験

測定範囲に入るよう付属の緩衝液で調製後、連続的に緩衝液で4段階希釈し測定した結果。
希釈直線性(ヒト血清検体と血漿検体)R2は0.9996と0.9989
希釈直線性(マウス血清検体と血漿検体)R2は0.9999と0.9996
希釈直線性(ラット血清検体と血漿検体)R2は0.9998と0.9996
希釈直線性(培地(50%):D-MEM/10% Fetal Bovine Serum/1xPenicillin-Streptomycin Solution )R2は0.9999

検体測定例

ヒト検体

検体 測定値(mean) SD CV(%)
プール血清 231.9 11.4 4.9
プール血漿(EDTA) 211.8 1.10 0.5


マウス検体:CD-1(ICR)、血清

検体 測定値(mean) SD CV(%)
No.1 241.0 1.60 0.7
No.2 213.9 0.44 0.2
No.3 183.1 3.30 1.8
No.4 198.1 4.86 2.5
No.5 171.0 5.97 3.5

 

マウス検体:CD-1(ICR)、血漿(ETDA)

検体 測定値(mean) SD CV(%)
No.1 111.4 4.45 4.0
No.2 122.9 1.61 1.3
 No.3 103.4 5.15 5.0
 No.4 115.0 7.41 6.4
 No.5 134.8 0.58 0.4


ラット検体:SD、血清

検体 測定値(mean) SD CV(%)
No.1 134.6 4.28 3.2
No.2 199.3 2.88 1.4
No.3 168.5 1.62 1.0
No.4 160.0 0.33 0.2
No.5 163.5 3.52 2.2

 

ラット検体:SD、血漿(ETDA)

検体 測定値(mean) SD CV(%)
No.1 97.7 1.84 1.9
No.2 122.8 5.82 4.7
 No.3 107.9 2.35 2.2
 No.4 116.0 7.50 6.5
 No.5 121.6 10.9 8.9

 

イヌ検体:ビーグル、血清

検体 測定値(mean) SD CV(%)
No.1 373.3 7.644 2.0
No.2 274.1 9.740 3.6
 No.3 354.6 20.49 5.8
 No.4 287.8 0.263 0.1
 No.5 472.3 12.47 2.6
No.6 303.3 3.058 1.0
No.7 275.1 3.341 1.2
No.8 277.8 1.4599 0.5

 

ネコ検体:Short hair、血清

検体 測定値(mean) SD CV(%)
No.1 245.6 0.799 0.3
No.2 191.0 2.689 1.4
 No.3 238.2 1.885 0.8
 No.4 229.8 0.133 0.1
 No.5 227.0 0.376 0.2
No.6 238.0 1.797 0.8
No.7 302.3 2.927 1.0
No.8 158.6 0.981 0.6


単位:mg/dL, n=2

マイクロプレート法

  テスト スタンダード ブランク
発色試薬 300 μL 300 μL 300 μL
試料 検体 2 μL 標準液 2 μL ― 
よく混合し、37℃で5分間加温。ブランクを対照として600 nmにおける検体及び標準液の吸光度を測定する。主波長600 nm/副波長700 nm

 

用手法

  テスト スタンダード ブランク
発色試薬 3.0 mL 3.0 mL 3.0 mL
試料 検体 20 μL 標準液 20 μL ― 

よく混合し、37 ℃で5分間加温。ブランクを対照として検体及び標準液の吸光度を測定する。

比色計:600 nm のフィルター

分光光度計:主波長600 nm /副波長700 nm

注:用手法で測定した場合、50 回用となります

 

pdficonLABPLIP-M1 ラボアッセイ りん脂質

 

SDS Japanese  /  English

ご使用者様からの情報をお待ちしております

 

 

酵素法測定試薬 ラボアッセイTM

ALP(用手法)

シバヤギコード
和光コード
品名 検量線範囲 検体量/測定回数 希望納入価格
(消費税別)
LABALP-M1
633-51021
ラボアッセイTM ALP
p-ニトロフェニルりん酸基質法によるアルカリフォスファターゼ活性測定キット
0.0625~0.5 mmol/L 20 μL/ 500回 21,000円

 

Cholesterol(用手法)

シバヤギコード
和光コード
品名 検量線範囲 検体量/測定回数 希望納入価格
(消費税別)
LABCHO-M1
635-50981
ラボアッセイTM Cholesterol
コレステロールオキシダーゼ・DAOS法
50~592.2 mg/dL 2 μL/ 500回(マイクロプレート法)
20 μL/50回(用手法)
21,000円

 

Glucose(用手法)

シバヤギコード
和光コード
品名 検量線範囲 検体量/測定回数 希望納入価格
(消費税別)
LABGLUC-M1
638-50971
ラボアッセイTM Glucose
ムタロターゼ・GOD法
50~500 mg/dL 2 μL/ 500回(マイクロプレート法)
20 μL/50回(用手法)
23,000円

 

NEFA(用手法)

シバヤギコード
和光コード
品名 検量線範囲 検体量/測定回数 希望納入価格
(消費税別)
LABNEFA-M1
633-52001
ラボアッセイTM NEFA
ACS・ACOD法
0.4~1.97 mEq/L 4 μL/ 500回(マイクロプレート法)
50 μL/40回(用手法)
40,000円

 

Phospholipid(用手法)

シバヤギコード
和光コード
品名 検量線範囲 検体量/測定回数 希望納入価格
(消費税別)
LABPLIP-M1
639-51001
ラボアッセイTM Phospholipid
コリンオキシダーゼ・DAOS法
75.0~596.1 mg/dL 2 μL/ 500回(マイクロプレート法)
20 μL/50回(用手法)
26,000円

Triglyceride(用手法)

シバヤギコード
和光コード
品名 検量線範囲 検体量/測定回数 希望納入価格
(消費税別)
LABTRIG-M1
632-50991
ラボアッセイTM Triglyceride
GPO・DAOS法
100~888 mg/dL 2 μL/ 350回(マイクロプレート法)
20 μL/35回(用手法)
23,000円

 

GLDH:Glutamate dehydrogenase (自動分析装置用試薬)

シバヤギコード
和光コード
品名 測定範囲 検体量/測定回数 希望納入価格
(消費税別)
LABGLDH-RA
631-47771
ラボアッセイ GLDH-ラット(Aタイプ) 1~200 U/L(*) 15 μL/ 150回
(日立LAbOSPECT003の場合)
35,000円
LABGLDH-RC
630-48581
ラボアッセイ GLDH-ラット用コントロール 保存温度:-35℃以下
有効期限:6ヶ月
容量:500μL/1本
20本セット
40,000円

*検量線範囲は100 U/Lまです。直線性は200 U/Lまで確認しています。